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開催レポート

第52回国際騒音制御工学会議(Inter-Noise 2023)


案件名 第52回国際騒音制御工学会議(Inter-Noise 2023)
案件名
(英文名称)
The 52nd International Congress and Exposition on Noise Control (Inter-Noise 2023)
主催者 国際騒音制御工学会(I-INCE)・第52回国際騒音制御工学会議組織委員会
公式ホームページ:https://www.ince-j.or.jp/
会場 幕張メッセ 国際会議場(千葉市)
開催期間 2023年8月20日(日)~23日(水) (4日間)
参加国数 43ヵ国
参加者数 1,272名(うち海外から758名) *別途オンライン参加115名
MICE概要 ・INTER-NOISEは、国際騒音制御工学会(I-INCE)が主催する騒音・振動の制御に関する世界最大の国際会議で、1972年以来、世界各地で毎年開催されています。
・1975年に日本初開催以降、日本での開催は4回目となりました。
・音響計測技術展示会(ポスター展示、音響学関連測定機器・ソフトウェア等の商業展示)が併催されました。
CCB支援内容 ・立候補書類の作成支援                       
・千葉県知事および当財団からの招聘状の発出
・千葉MICE PR動画の提供 
・チーバくん団扇の提供
・エクスカーション企画・手配(役員用屋形船レセプション)                  
・語学ボランティアの紹介・大会運営補助           
・レセプション企画・運営サポート(盆踊り、地酒試飲コーナー、各種アトラクション)
・後援名義
・広報活動支援(プレスリリース、メディア対応、JNTOによる海外向け情報配信等)
・千葉県知事開会式出席手配(歓迎挨拶)
・会場周辺ショッピング施設のクーポン提供
・観光庁「ポストコロナに向けた国際会議誘致競争力向上事業」採択に関する支援

■招致にむけて

Inter-Noiseの開催地は、世界を3地域に分け、南北アメリカ、ヨーロッパ・アフリカ、アジア・オセアニアをローテションする形で、各エリアにおける次の開催地が審査を経て毎年決定されます。当財団では開催4年前の2019年より、日本政府観光局(JNTO)や県内の関係者とともに千葉への誘致を開始し、翌年の2020年に千葉での開催が正式に決定しました。

■オール千葉の取り組み

 幕張メッセで開催された開会式には、熊谷俊人千葉県知事がご出席され、温かい歓迎メッセージで学会参加者をお迎えしました。
 「千葉の夏・夏祭り」をテーマに、全ての体験プログラムにおいて、参加者に非日常的な異文化体験を五感で感じられるような企画を考案しました。主催者、運営会社である株式会社インターグループ、会場となった幕張メッセ、千葉の関係者とともに、開催地としての魅力を学会参加者にアピールしました。
 学会参加者に向けて、会場周辺ショッピング施設で使用できるクーポンの提供や海外からの参加者に向けた免税店の紹介、千葉市観光ガイドマップの配布を行い、開催地として、学会を歓迎する機運醸成に努めました。
 大会終了時には、各国参加者から、会議の運営や企画に関する感謝の言葉やお褒めの声をいただくことができました。

■日本開催にむけて

 開催に至るまでには、2020年から本格的に流行したCOVID-19の影響を受け、国内では、東京2020オリンピック・パラリンピックが1年延期、世界中でもパンデミックによる混乱が続きました。世界中で人々の移動が制限され、Inter-Noise 2020ソウル大会は完全オンライン(E-Congress)、2021年のワシントン大会は、オンライン会議(Virtual Congress)という前例のない形態での開催となりました。ようやく、日本の前年度大会にあたる2022年のグラスゴー大会からヨーロッパを中心にウィズ・コロナを意識した、対面開催・オンラインでのオンデマンド方式となりました。
 日本開催は、このような状況を踏まえて準備を行い、2023年8月に無事各国からの参加者を迎えることが出来ました。

■観光庁主催の「ポストコロナに向けた国際会議誘致競争力向上事業」に採択

 コロナ禍において感染症対策・実地参加者の減少により実施が困難であった、国際会議に伴うユニークベニューの活用・エクスカーション/テクニカルビジット・地域参加プログラム等の実施を通し、「訪日 現地参加者数と一人あたりの消費額の増加による経済効果の拡大」、「自治体の枠を越えた広域連携による開催 地の更なる魅力の創出」、「開催地ステークホルダーとの連携・参画促進によるレガシーの創出」を目的とした 国際会議プログラムを実証するという事業にこの会議が採択されました。以下、採択された事業を紹介します。

■国際本部役員向け「屋形船レセプション」(浦安市)

 
 海辺に位置する幕張・浦安の利点を活かし「夏の涼」を体験するため、屋形船クルーズを企画しました。

 会場である幕張メッセから浦安市にある船着き場までは車で45分程の立地となります。参加者到着時には浦安観光コンベンション協会、国際会議観光都市の浦安市関係者と連携し、浦安市無形文化財「浦安囃子」の演奏及び獅子舞にて歓迎、乗船前には、半被を着用し御神輿を囲んでの記念撮影を行いました。
 船上では、地元の海の幸を中心とした“真の”和食体験や「夏の涼」を楽しむという日本文化に触れる体験で、参加者同士の絆を深めつつ、船の窓越しに流れるGreater Tokyoの夜景をお楽しみいただきました。
 
 

 

■会議参加者向け 夏祭り「盆踊りパーティー」(幕張メッセ)

 バンケットでは日本らしさと季節を意識し、国際会議場にやぐらを組んで夏祭り会場を演出しました。当初、「バンケットで盆踊りをしたい!」という主催者の熱い想いから始まった「日本ならでは・千葉ならでは」の体験型プログラム。当財団としても、初チャレンジとなるこの斬新な企画を具体化するにあたり、どのように実行するかを、主催者と共に意見を出し合い、打合せを重ねました。
 ユネスコ無形文化遺産に登録されている盆踊りを実施するにあたり、重視したのは、あくまでも学会を成功裡に終わらせること。開催時の8月は、猛暑による熱中症対策や台風等の天候不良を考慮する必要があるため、予め実施会場を幕張メッセの室内としました。さらに、学会運営に支障が無いような会場レイアウトとし、開会式で披露された書道パフォーマンスの作品展示や、日本文化体験で作成した風鈴を装飾して夏の風情を醸成しました。
 メインイベントを盆踊りとし、夏祭りの会場内をより盛り上げるため、千葉の地産地消の料理をビュッフェ形式で提供したほか、お祭り体験や屋台フード、千葉県酒造組合セレクトの地酒の試飲コーナーを設けました。迫力ある和太鼓の音頭に合わせて、地元の舞踊団体をお手本に、チーバくんの団扇を片手に踊りました。また一部参加者は、同伴者プログラムで実施した書の絵付団扇を片手に、参加者全員で見よう見まねで踊り夏祭りを満喫しました。役員はチーバくんの法被を着用し、組織委員メンバー及び希望者には法被や浴衣体験を提供しました。会場全体が一体となり、参加者同士の交流も生まれ、最高の盆踊りパーティーとなりました。
 千葉の地酒試飲コーナーでは、SDG’sを意識し陶器のお猪口を用い、県内30か所程の蔵元のプロモーションを実施しました。ビュッフェ形式のメニューを参加者に分かりやすく紹介するため、英語表記に加え、地元食材を使用したメニューには、千葉県のマスコットキャラクター、チーバくんのイラスト付きで紹介するなど、工夫を凝らしました。

■会議参加者・同伴者プログラム(幕張メッセ・見浜園)

〇書道:「千葉の夏祭り」を盛り上げるツールとして、筆と墨で書をしたためた団扇を作成しました。書道体験として選んだ「和」の文字になぞらえ、日本の社会が「和」を重んじる文化であることを紹介しました。
〇風鈴の絵付け: 金箔と塗料を用いてオリジナル風鈴を作成しました。作る楽しさを体験できるだけでなく、完成した風鈴をバンケット会場の装飾品として活用することで、風鈴の音色で夏を感じることもでき、音に関連するInter-Noiseという国際会議ということもあり非常に親和性を重視したプログラムとなりました。
〇折紙体験:ラウンジに折り紙体験コーナーを常設。レベルに応じた3種類の折り紙作成方法の英語説明書に加え、語学ボランティアが体験をサポートしました。平和の象徴である鶴の折紙にチャレンジする姿もみられました。折紙体験を通じた参加者とボランティアの国際交流という貴重な場にもなりました。
〇呈茶体験:幕張メッセから徒歩3分に立地する「見浜園・茶室(松籟亭)」を貸切り、日本庭園や茶室の鑑賞、表千家の本格的な呈茶体験を実施しました。施設には、畳の茶室および立礼席の用意があるため、正座及び椅子に掛けての呈茶体験が可能です。折紙体験と同様に、語学ボランティアと参加者との交流を図る場となりました。

■音に関する会議の特性を生かした取り組み

〇開会式での書道パフォーマンスアートでは、特大のパネルに「響」のアートがお披露目されました。会期中は会場の記念撮影スポットとして展示され、日本らしい演出として喜ばれました。
〇学会開催をきっかけに、開催地幕張周辺のサウンドマップの制作し、学会の公式ホームページで紹介しました。
〇日本伝統の風鈴の音色で涼を感じる日本文化体験に加え、作成した風鈴をバンケット会場の装飾品として、夏祭りの演出に活用しました。

■大会を終えて

 各プログラムでは参加者自身が、日本の伝統文化、歴史等に触れながら非日常感あふれる異文化体験に触れる楽しさを通じ、日本や千葉を知ってもらう非常に良い機会となりました。コロナ禍を経て、人と人がFace to Faceで交流する素晴らしさ、会議の支援にあたっては、関係者とのチームワーク・広域連携の重要性を改めて学ぶ機会となりました。
 最後に千葉を開催地として選んでいただいた主催者をはじめ、この度の実証プログラムの機会をいただいた観光庁、誘致・開催の機会、ご協力をいただいた日本政府観光局(JNTO)、会場となった幕張メッセ、運営会社である株式会社インターグループ、その他多くの関係者の協力のもと、会議を無事開催できたことに謝意を表します。
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